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読書記録「人は死の直前まで、変わるチャンスがある。」ライオンのおやつ

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有名なことは知っていたけど、内容は知らず、かわいらしい表紙から何気なく手にした本。
「ライオンのおやつ」小川糸

ライオンのおやつ
人生の最後に食べたいおやつは何ですか―― 若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。 ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おや...

描写から、瀬戸内の青い海と空、ぶどう畑、登場人物…次々に色をもって浮かび上がります。
体温まで感じられる気がしました。
簡単に表現はできませんが、深かったです。

余命宣告された主人公の女性が、最期をすごすことに決めた
瀬戸内海のホスピス「ライオンの家」で出会う人々と毎日を生きる姿。

そのライオンの家で、週一回、入居者のリクエストの思い出のおやつが出ます。
そのおやつにまつわるストーリーから、リクエスト者の人生が見えてくる。それが、リクエストした本人が、口にできるかはわかりませんが。

冒頭から死を前にした主人公の登場にも関わらず、全体的にふんわりとした雰囲気のイメージのお話は、どんどん先に読み進めたくなります。
死を目の前にした主人公は、過去と違い、感謝の心にあふれています。

いろんな印象的な言葉がありましたが、ひとつ

人は死の直前まで変わるチャンスがある。

今の自分に文句を言って、立ち止まっている場合ではない。
痛感しました。

最近、急に歳を感じる90前後の祖父母のことももちろん、両親、子供、パートナー、そして自分。色んな人が頭に浮かびます。

私は、この本を子供の習い事の待合室で読んでいましたが、最後、おろおろ泣いてしまいました。
読む場所を間違えましたね。

でも心はとてもあたたかくなりました。

私のおすすめの一冊です。

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