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母66歳 語学留学行くってよ ~「今」について考える~

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母(66歳)がハワイへ旅立ちました。

バカンスのためではありません。

一番の目的は短期語学留学です。

その話を聞いた時は、やっと夢が実現できるんだね、
という嬉しい思いと同時に
コロナ渦の状況や周りのことなどの心配事も頭をよぎりました。

でも、ずーっと留学は夢に思い描いていたようで、
仕事や家族やコロナといろんな状況で、行くタイミングを
見計らっていましたが、ついに今年決めたそうです。
もう「今」しかないそう。

決めてからも、認知症が始まってきた祖母や、
家族の健康など問題が山積みで、
何度か真剣にキャンセルを考えていました。

でも父をはじめとする周りの「行ってらっしゃい」に背中をおしてもらい、
色んな思いと共に出国していきました。

県外に嫁いだ私は、事後報告で話を聞くことがメインでしたが、
実行を望んでいたので、嬉しく思います。

短大で英文科を出ている母は、父の仕事の関係で海外赴任も経験し、
経営する個人塾では、中学生に英語も教えています。
現時点でも、英会話教室やラジオ英会話などでずっと楽しく学び続けています。

きっと、留学は長年の夢だったと思います。

シニア留学となった今、ハワイを選んで、飛行機で旅立ちます。



それこそ父の仕事や家族の健康などで、自分ではコントロールが難しい環境の中で、
「やりたいのにできない」ことも多かったと思います。
ですが、逆にそれを活かして楽しんできているようにも見えます。
そしてその中で自分ができることを仕事にしてきた気がします。
というより、母の仕事は、自分で選んではいるものの、周りから必要とされて、
形になってきた気がします。

塾経営やカウンセラー、各役員など様々経験してきている母ですが、
自分で手を挙げて始めたというより、
子供を教えて欲しいとか、カウンセラーとして雇いたいと、
知人からの依頼からスタートしたようです。

そこには、受容があるし、必要としている人がいます。
理想的な循環です。

様々な状況の中で、その時その時に母として最善を選んできたと思われます。
その積み重ねで今がある気がします。

そんな母を見て育った私、好奇心のアンテナ高く、自由に遊びや学びを楽しんできました。
旅関連だけでも、独身時代はバックパッカーや、一人でカンボジアとかも行っちゃうし。
その先々で色んなことを吸収してきました。

だけど、就職して、結婚して、子供もできて、自分以外の世界の違いに、
今さらながら気づき戸惑い、ずいぶん悩みました。
相手のことばかり考えて、自分をおろそかにし、それで満足していればいいけど、
結局自分はそういう人間じゃないから、爆発して。

そして、自分が、やらない、動かないだけなのに、
「やれない理由」ばかりを並べていることに改めて気づかされました。

「いつか~」はいつできるかわからない。
チャンスは自分でつかみにいくもの。
チャンスの神様は前髪だけ。

私は、やらない言い訳に、「子供が大きくなったら」とか「時間ができたら」と考えていました。
でもあるとき、今はいい、だけど将来、まだまだ元気な両家の両親の老いや、
子供の成長に伴い出てくる
「自分ではコントロールが難しいこと」がどんどん増えてくるだろう。

それこそ「今」始めないと、いつやるの?自分は満足できるの?結局不平ばかりぼやいていない?
と不安になりました。

みんなが健康で元気な今、サポートもしてもらい、とても恵まれた環境であることに改めて気づき、
感謝しました。

そして、たとえできなくても、他の方法を考え、もっとしなやかに柔軟に、自分が楽に生きられるようになりたいという思いが強くなりました。

そこからは、少しずつ、周りを見ながらも、「自分がやりたいこと」に焦点を当てて実行し、
自分がどうやったら楽しくご機嫌でいられるかを考えています。
お味噌づくりや健康についての講座などで、周りにお伝えする活動もその一つです。
こうやって自分の心が満たされていると、自然と周りの雰囲気もよくなる気がします。
葛藤やストレスでカリカリして、周りにきつく当たっていた過去の自分が辛かったので。
(今でも決してゼロではありませんが)

ただ、今回の母の留学までの姿を見て、いつもポジティブに動く母でも、
自分ではコントロールできない自分や家族の年齢による「リミット」を感じているのでしょうか。
このタイミングという「今」という意識を強く感じました。
なんだか、さみしいと同時に、それが現実かなとも思います。

先日テレビで拝見した、料理研究家の栗原はるみさんの話が印象的でした。
最愛の旦那さんを亡くし、はるみさんが途方に暮れていたころ、
息子の心平さんが、母はるみさんにかけたという言葉です。

それは、母はるみさんに、

”死ぬまでにやりたいことを100個書き出してみて。僕がそれを全力でサポートするから。”

というような言葉でした。
簡単に言える言葉ではありません。


やりたいことリストは私も実行しています。
でも、さらに、他の人のサポートができるまで心の余裕とやさしさを持ちたいと思いました。

約40日間の母の語学留学。
楽しいお土産話を聞けることを、今から心待ちにしています。

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